こんにちは。
本日はアメカジブランドの中でも特にジーンズに力を入れているブランドの1つである『WAREHOUSE』渾身のモデル【DD-1001xx 47model】についてです。
レプリカジーンズとは何か? といったところから解説していきますので、初めてのジーンズ選びの参考や候補にぜひ。
レプリカジーンズとは?
レプリカジーンズとは、ビンテージジーンズが大流行していた1980年~1990年代に、高価だったビンテージジーンズを真似して作られたジーンズのこと。※日本製ジーンズが誕生した話とは異なります。
単純な形だけを真似しているのではなく『生地・糸・縫製・パーツ・色落ち具合』を日夜研究し、加えてブランド各社のエッセンスが注ぎ込まれることにより現在のハイレベルなレプリカジーンズが生み出されています。
一時は『アメカジファッション』の衰退により経営が苦しくなったり衰退していくブランドもありましたが、レプリカジーンズの誕生から20~30年の歳月を経て現在では ”Made in Japan” の高品質のジーンズとして世界を驚かせるほどに成長しています。
レプリカジーンズの楽しみ方①【ディテール】
一例として2つの写真を挙げてみました。どちらも生産の効率化によって失われてしまった当時のジーンズにしかないディテールです。
レプリカジーンズは当時のジーンズでしかないディテールを旧型の生産方法で作りますから、手間も時間も費用もかかります。ですが、そうした努力によって生み出されるジーンズは穿き込みことで、大量生産型のジーンズとは異なった表情になりジーンズ好きの人々の心を虜にしています。
レプリカジーンズの楽しみ方②【色落ち】
やはり色落ちはジーンズの醍醐味。
現代の生産効率重視の機械で作成された生地では味わえないムラ感が魅力。その要因は、旧式の力織機によって織られるデニム生地にあります。
旧式力織機とは?(豊田自動織機『G3』に代表されるような、今から50年ほど前に使われていた織機のこと。現在の機械と比べると生産効率が非常に悪く、均一でない織目になります。ですが、その不均衡さ・適度な凸凹感がビンテージジーンズの様なデニム生地を再現するに適しているといわれています。)
レプリカジーンズの楽しみ方③【ブランドの趣】
高品質なジャパンデニムに共通しているのは『旧式の機械で生地が織られ、旧式のミシンを使って縫製されている』という点です。それ以外の『生地の厚さ、染めの濃さ、デザイン』においては、ブランドの方向性が反映される部分であり、レプリカジーンズを楽しむ1つのポイントでもあります。
完全再現を目指すブランドや、オリジナリティを追求しているブランドもありますが、一度はビンテージジーンズを徹底再現したレプリカジーンズを穿いてから、様々なブランドのジーンズを穿くとさらにジーンズの奥深さを楽しむことができるでしょう。
【WAREHOUSE DD-1001xx 1947model】について
ビンテージジーンズの再現を目指しているブランド『WAREHOUSE』のフラッグシップ品番であり、さらにビンテージのディテールを深く追求しているのが ”DD(ダックディガー)” です。
また、 ”1947年モデル” というのは、ジーンズがワークウエアからファッションアイテムに変わっていった年代といわれており、ビンテージ市場でも人気の高い誇る年代のモデルになります。
まさに数あるレプリカジーンズの中でも『王道』ともいえるのモデルなので、初めて穿く方は是非ともチェックしていただきたい一本です。
では、『WAREHOUSE DD-1001xx 1947年モデル』の解説をしていきます。
全体像
ウエスト周辺
ほつれ防止の役割を担った『Vステッチ』です。
主に戦後~1960年代まで行われていた手法です。ミシンの技術発達により返し縫いが可能になったことにから無くなっていきます。
ちなみに、Vステッチのあとは『並行ステッチ』になっていきます。
位置はやや高めに設定されています。1947年モデルなのでコインポケットのリベットもしっかりと打たれています。
※下の写真のジーンズ『WAREHOUSE DD-1003sxx 』1943年の大戦期をモチーフにしたモデルでは、コインポケット上部のリベットはなく、いびつな形状をしています。
『ウエストシングルステッチ』です。
写真を見ていただくとわかりやすいと思うのですが、ウエスト部分に2本走っているステッチのうち上は『シングルステッチ』、下は『チェーンステッチ』になっています。
隠しリベット
隠しリベットは、1937年~1966年ごろまでにあるディテール。
「レプリカジーンズ穿くならこれがなきゃね!」といった感じ。
穿き込んでいくと・・・
このようなアタリと色落ちが出てきます。
1966年以降は『バータック』による補強になってしまいます。なので、隠しリベットは古いタイプのジーンズにしか備わっていない象徴?みたいなディテールです。
エイジング加工革パッチ
ウエアハウス特注のエイジング加工された革パッチです。
ビンテージの実物『501xx』の革パッチは、カチカチに硬化して剥がれてしまってしまっていることが多いですが、こちらの質感は柔らかいけど超絶エイジングしている感じです。
ジーンズの色落ちが進んでくると革パッチの雰囲気と相まって「あれ?ビンテージジーンズ?」な感じになっていくでしょう。
赤タブ
本来であれば赤い糸によってカンドメされています。
ちょこちょこ糸を抜いて加工しました。
片面タブです。1953年ごろから両面タブになります。
セルビッジ
ウエアハウス製はオレンジ色っぽい糸が使用されています。
やっぱりセルビッジがついてなきゃね。
定番レプリカを一度は穿いてみるべし。
ビンテージ市場でも、ジーンズとしての完成度が高く人気のある47モデル。そんな鉄板のモデルをウエアハウスが忠実に再現してくれています。
かなり完成度の高い一品であることは間違いないでしょう。
穿き込んで色落ちしてきた頃には、本物のアレと見間違えるほどのジーンズになっているんじゃないかと期待させてくれます。
一口にレプリカジーンズといえども幅は広く、当時のジーンズが忠実に再現された ”忠実型” と、製法は当時のままでデザインにブランドのオリジナリティを加えた ”オリジナル型” があります。
ブランドのアクセントが強く反映している”オリジナル型”も楽しくていいのですが、まずは『当時のジーンズとはどんなものか?』の、ど真ん中に位置しているウエアハウスのジーンズを経験しておくと、より一層楽しみが広がっていくと思います。
そんな王道のレプリカジーンズを、はじめの1本の候補にどうぞ。
色落ちした雰囲気をご覧になりたい方は【WAREHOUSE Lot.1001の色落ちレポート】の記事を見てくださいね。※同じ生地でジーンズが作られています。
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